パーペチュアルカレンダーとは

機械式時計で日付表示機能がある場合、
通常は31日までの表示ですから、
31日の次が、1日になるわけです。


2月は28日(うるう年は29日)まで、
4,6,9,11月なら30日までですから
それらの月は、月末あるいは
翌月1日に、日付を修正しないといけません。

ところが、パーペチュアルカレンダーなら、
機械式でありながら、この月の日数の違いを
自動で修正して表示してくれるのです。
なんと、うるう年ですら自動調整してくれます。 

PATEK PHILIPPE  パーペチュアルカレンダー 5270/1R-001

 

なぜかというと、4年分の月の日数データが
内蔵されているからですね。


機械式でこれを実現するのは
電子機器で実現するのと違って、
大変だというのは分かるかと思います。
パーペチュアルカレンダーとは、
カレンダー表示機能の金字塔ですね! 

 ヴァシュロンコンスタンタン 43175/000R-B519
パトリモニー エクストラフラット パーペチュアルカレンダー

 

さて、パーペチュアルカレンダーですが、
天才時計師・ブレゲによって開発されたものです。
ブレゲは、時計の歴史を200年早めたと言われる
天才時計師です。1700年末期のころです。

しかし、当時は懐中時計用に組込まれていました。
これを腕時計に搭載したのは、時計No1ブランドの
パテックフィリップです。1925年のことです。 

 PATEK PHILIPPE  パーペチュアルカレンダー
  5940J-001 グランドコンプリケーション  


28日や30日の月は年に5回ありますが、
その時の手動による調整が不要ですから、
とても実用的ですね。
デジタルウォッチやクォーツだったら、
当たり前の機能ではありますが。。


機械式では、電子部品があるわけではなく、
歯車のみで4年間分のデータを保持します。
その複雑性は計り知れないですね。

実用性は高いのに、その分とても高価格
なのも納得できます。 

 グラスヒュッテ・オリジナル 
  セネタ エクセレンス  パーペチュアルカレンダー

 

メーカーによって改良が進み、
技術開発もしているのでしょうが、
パーペチュアルカレンダーを搭載できている
ブランドは僅かしかありません。

似た機構として、
アニュアルカレンダーというものもあります。

1996年にパテックフィリップが特許を取ってますが、
年次機構ともいうもので、2月以外であれば。
自動で日付を調整して表示してくれます。 

PATEK PHILIPPE  アニュアルカレンダー 5396R-001

 

パーペチュアルカレンダーの難点として、
一度止まってしまったら、日付調整するには、
その年がうるう年かどうかを調べないといけません。

アニュアルカレンダーは、システムを簡素化し、
価格が高額になるのを抑えた、ポピュラーなもの
と言えます。

 

こちらもどうぞ。

original blog:
  時計に魅かれて、時計に恋して、